板書が苦手な子供|その原因と対策とは

板書が苦手な子供は、
原因の一つに「眼」の問題があげられます。


眼に問題…?

そう言われると大抵の方は、
視力と結びつけてしまいがちですが、

眼には、視力(感覚機能)以外にも、

「眼の運動機能」
「情報処理機能」

といった、様々な機能が備わっており、
見えないところで、我々の生活を支えてくれています。

 

視力がいいからといって安心はできません。

つまり、眼の内面に潜んでいる問題に焦点をあてることで、
改善の糸口が見えてくるかもしれないということです。

 

では、なぜ眼の問題が、「板書が苦手」なことに繋がるのか・・・

その原因と対策を見て行きましょう!

 

板書が苦手な原因とその対策

眼には様々な機能が備わっています。

  • 感覚機能
  • 眼の運動機能
  • 情報処理機能

これらを総称して「視覚機能」といいます。

 

感覚機能

色、形、大きさなどを認識できる機能。
視力は、この感覚機能にあたります。  

 

眼の運動機能

遠くや近くを見るためのピント調節。
右左、上下、回転の眼球運動能力。
奥行や距離感、空間を感じるための両目のチームワーク。

この三つの能力を合わせた機能のことをいいます。

 

情報処理機能

人の顔または旅行で行った場所を思い浮かべたり、
本の内容を情景として頭の中で描いたり・・・

実像ではない映像を脳内で作りあげるイメージ力(視覚化)のことをいいます。

このように、見るためのプロセスは、
視力以外に色々な機能が関わっています。

 

両眼のチームワーク

視覚機能が正常に働くことで、
脳に正確な情報を届けることができます。


見る能力は、視力の善し悪しで判断するものではなく、
脳に正確な情報が届いているかが重要です。


もちろん、視力は見るための大事な要素となるのは間違いはありません。

 

しかし、視力だけでは、正確な情報が脳へ届いているかは判断できません。

 

眼の内面に潜んでいる問題を見逃していないか、
それが、見る能力を知る手掛かりとなります。

 

視覚機能に狂いがあると、脳は誤った情報を受け取ることになり、
それは行動へ影響を及ぼすことに繋がります。

 

板書が苦手な子供は、実像と脳に写っている像に
ズレが生じている可能性が考えられます。

 

これは、「両眼のチームワーク」がとれていないことが原因です。
つまり、眼の運動機能に問題があるということです。

 

人間の眼は、物を見る際に、左右の眼を使っています。

脳は、左目に写っている像と右目に写っている像を
重ね合わせて一つの像にまとめています。


両目のチームワークがとれていないと、
像を一つにまとめることができなくなります。


そうすると脳は、左右どれを基準にして物を見たらいいのか
混乱してしまうわけです。

 

例えば、ノートに黒板の文字を写すとき…

右目は行の真ん中を見ているのに、左目は行の左端を見ている。
右目は一行目を見ているのに、左目は五行目を見ている。

といった、不都合がでてきます。

 

これでは、脳はどこを頼りにノートを見ていいのか混乱してしまい、
文字を書き写すことが困難になってしまいます。

 

ビジョントレーニング

また、眼の眼球運動に問題があると、
開散(目を外に開く)と輻輳(目を内に寄せる)がスムーズにできなくなるため、

遠くを見て近くを見たりと、目線を繰り返し動かす動作が困難になり、
黒板の文字を写すのに時間がかかってしまいます。


このように、眼の問題が不都合を引き起こしている場合もあるということです。

 

板書が苦手という不都合が眼からきているとするのなら、
対策として「ビジョントレーニング」がおすすめです。

 

ビジョントレーニングは、視覚機能の問題を顕在化し、
マイナスからプラスへと導く効果が期待できます。

 

また、ビジョントレーニングと併用して、
「眼の運動機能をコントロールする眼鏡」
を装用することで改善への近道になることでしょう。

 

黒板の文字を写すのが苦手という方は、視覚機能の検査をして見て下さい。

視覚機能は、両眼視機能を専門にしている眼鏡店で検査ができます。

 

まとめ

板書を書き写すのに時間がかかる・・・
これは、眼からきている不都合です。

両眼が協調していないことで見る能力が低下している可能性が考えられます。

メガネやコンタクトが不要な方でも視力以外の
「見る能力」をぜひ見直して見て下さい。

見る能力が低下していると、板書の問題だけではなく、
日々の生活にも支障をきたしてきます。

眼は身体をコーディネートする情報の窓口。

板書が苦手な子供は、
一度、両眼視機能の検査を受けることをおすすめします。